介護と腰痛は切り離せない!?

kaigo2介護の仕事をしている方、自宅で家族の介護をしている方、今は本当に多いと思いますがとっても大変なことですよね。とくに腰に負担がかかる動作が多いので、どうしても腰痛は悩みのタネになります。

食事の介助や入浴の介助、おむつ交換、ベッドから車いすへ移乗などなど中腰で行う作業が多い介護。介護職の現場では勤務時間の40%以上を腰に負担のかかる姿勢でいるのだそう。

たしかに私の親戚や知人でも介護施設で働いている人が何人かいますが、みんな腰痛持ちですね。慢性的な腰痛を抱えていたり、ときどきぎっくり腰になってしまったり、椎間板ヘルニアになってしまったりと常に腰を気遣いながら生活しているようです。

私のいとこも介護職についていますが、休日のたびに整体やマッサージに通っています。そして近くのスーパー銭湯通いですね。それでも腰はつねに痛いから退職も考えていると言っています。やりがいはあるのだけれど、体力的にはかなりきつい職業なんですね。

ちなみに以前あるテレビ番組で「介護をすると長生きできる」「介護している人とストレスが少ない」という情報が放送されて物議をかもしました。介護をしていると人から必要とされるから、それが長生きやストレス緩和につながるらしいのですが、正直誰でもそうとはいえないですよね。やはり介護する側は腰痛に悩まさるなど肉体的にしんどくなってしまうと、精神的にも余裕がなくなってしまいます。

介護をしていると感謝をされることもありますが、ほとんど反応のない介護者もいますし、人間関係やきつい仕事内容でかなりのストレスがたまるのではないかと思います。介護職はやめてしまう人も多いと聞きます。

それでも介護は必要ですから、いかにお互いにとって良い環境を作るかが大事ですね。

また介護施設に入りたくても、施設不足で入れない、料金が高くて入れない、本人がどうしても嫌がるという理由で在宅介護を選ぶ人も多いです。そうなると家族に負担がのしかかります。家族といえども介護は大変!介護者が無理して行うと共倒れになってしまうこともありますから、まずはいかに肉体的に介護を楽にするかを考えましょう

介護は腰に負担をかける作業がとても多いので、自己流の介助方法では腰を痛める危険性大です。地域の介護研修会のようなイベントに参加したり、介護ヘルパーさんや介護施設のケアマネジャーさん、看護師さんなどに介護の仕方を教えてもらいましょう。

介護する側がつらい思いをしていると、介護される側もつらいです。お互いが気持ちよくできるように工夫しましょう。

古武術介護とは

kaigo3最近、介護業界で話題になっている古武術介護。昔、侍が取り組んでいた古武術をヒントにして介護福祉士の岡田慎一郎さんが提案している介護方法なんです。

力任せに持ち上げたり、動かしたりせず、なるべく体に負担をかけない技術を学ぶことで介護がずいぶん楽になると評判です。

☆座った状態から立ち上がらせる

①抱える
相手の両足の間に自分の右足をいれ、相手の腰に手をまわし抱える。相手の手は自分の肩にまわしてもらう。

②腰を低くする
腕はそのままで腰を下げていき、片膝立ちをする。相手の頭は下がり、腰は上がってくる。

③立ち上がる
相手の立ち上がるタイミングに合わせて立ち上がる。

腰を低くすることがポイント。自分の腰が高いままだと力まかせに引っ張りあげないといけなくなるので、腰痛の原因に。少しだけでも動ける人であれば、相手の動きを引き出せばずいぶん楽に動かすことができるはずです。

☆ベッドから車いすへ移乗させる

①背中と腰を支える
まず相手をベッドに座らせる。自分のベッドに腰掛け、相手の膝の下に右足をいれ、左足で軽く挟む。相手の両脇に手を通し、腰と背中を抱える。

②相手の腰をあげる
相手の上半身を傾け、下げていくと自然に腰が上がっていく。

③車いすを引き寄せる
右のふとももの上に相手をのせる。右手で車いすを引き寄せる。(あらかじめ車いすはベッドに対して斜めに置いておくとスムーズにいく)

④車いすに座らせる
座面に相手の腰を下ろす。自分の右足を抜く。

生涯学習のユーキャンで古武術介護を学ぶことができます。DVDもあるのでわかりやすくておすすめです。

ただ古武術介護は介護する側にとっても、される側にとっても楽ではあるのですが、介護される側がなれるまでは「こわい」と感じてしまうことも。あえて、重心の位置をずらすことで体の動きを促すので「転びそう」「倒れるんじゃないか」といった恐怖を感じる人もいます

信頼関係があれば大丈夫だとは思うのですが、いきなりこの方法を実践するのではなくよく説明をしてあげることも必要かなと思います。

持ち上げない介護とは

kaigo4オーストラリアで1998年に提案された介護方法があります。ノーリフトといって腰痛に悩む看護師のために提案されたもの。介護の現場に機械を積極的にいれて、人の負担を減らすという考え方です。

ベッドから車いすへの移乗は1日何回もとなると大変ですよね。それも移動用用のリフトがあるとずいぶん楽になるはずです。在宅用の移動用リフトのレンタルもありますよ。料金は介護保険利用時の負担額は1500円~2,000円/月程度。ベッドから車いすへ、お風呂場で、段差がある場所の移動などどの場面で必要かによって選ぶものが異なります。

またデンマークなどの北欧では移乗にシートや布、ボードを使う介護が一般的になりつつあるようです。パラシュートなどに使われているような布を体の下に引き、体の摩擦を減らします。そしてボードをベッドから車いすに橋のように置き、体をすべらせるように移動させます。これですと持ち上げたり、抱えたりする必要がないので、両者にとって痛くも辛くもないんですね。

このシートやボードもレンタルできますから在宅介護している人も利用できますよ。

力まかせの介護はされる側にとって不安です。抱きかかえられるときに「うっ」と力が入って体がこわばってしまう人も。しかも介護する人の体にも負担がかかるとしたら良い介護とはいえないですよね。

今の日本の介護現場ではまだまだ「人の手で介護を。機械に頼っていてはあたたかみのある介護なんてできない」といった考えがあるようです。ただその考え方もわかりますが、腰痛問題はかなり深刻です。日本のある調査でも看護師や介護士の72%が腰痛を経験しているという結果が出ています。腰痛のために退職せざるをえない人もいます。これからますます日本は高齢化社会になるわけで、介護するための人材確保は重要です。今まで通りの介護方法だけでは難しいのかなと思います。

腰痛予防のためにできること

・腰に負担がかかりにくい動きを身につける
腰の位置が高いまま持ち上げようとすると腰に負担がかかります。どんなときも脚を開いて腰を落としてから動きます。また介護のプロに教えてもらったり、本や雑誌、研修などを利用して介助方法を学びましょう。(ここで紹介した古武術介護や持ち上げない介護も参考にしてみてください)

・サポーターやコルセットを利用する
一日中つけっぱなしですと腰の筋肉を弱めてしまうので、必要なときだけにします。スポーツ用のサポーターをおすすめしている介護士さんが多いようです。ザムストの腰用サポーターが人気。

・機械にも頼る
電動ベッドだったり、移動用リフトだったりそれほど高くない料金でレンタルできます。介護する側が体調を崩してしまっては元も子もないので機械に頼れるところは頼りましょう。介護される側も楽になるでしょう。

・休息もしっかり取る
介護は先が見えないことも。がんばり過ぎないようにしましょう。休めるときは心も体もしっかり休めましょう。とくに腰を休めるために、ストレッチをしたり、半身浴をしたり、心地良い布団で眠ることは大切です。

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