原因不明の腰痛

病院へ行ってレントゲン撮影やMRI撮影などをしてもらったのに、医者からは「何の異常もありません」と言われてしまった経験はありませんか。椎間板ヘルニアなどはっきりとした腰痛の原因がわかるケースはごくわずか。実は病院へ行く患者さんの80%以上は「原因不明の腰痛」とされています。

腰痛の原因になることとして肥満や喫煙、生活習慣、遺伝、姿勢、老化など、いろいろ考えられます。下の項目で当てはまることはないですか。

運動不足

fumei1とくに座って仕事をしていて運動不足になっていると筋力がだんだん落ちていきます。腹筋や背筋が衰えてくると腰を支えきれなくなり腰に大きな負担がかかるように。さらに足の筋力も落ちてくると歩くのも面倒になってしまいますよね。だからついつい近所に買い物に行くのでも車に乗ってしまう・・・。ますます動くことがなくなっていきます。でも動かないのに食事や間食はしっかり摂っていると体重が増え、さらに腰への負担が増すことも。体重が増えると動くのも億劫になりますから、どんどん負のスパイラルにハマっていくのですね。

また筋力が落ちると良い姿勢を保つことも大変になります。そこで背中を丸めた姿勢が増えると腰痛にもなりやすいです。

冷え性

とくに女性に多い冷え性ですが、身体が冷えると筋肉が縮こまります。すると血行が悪くなって筋肉疲労を起こしてしまい、それが痛みの原因になります。生理中に腰が痛くなるのも骨盤内の血流が滞ってしまうからです。腹巻きやストールなどを利用して腰や背中を冷やさないようにしましょう。

骨盤のゆがみ

女性によくあるケースです。女性は男性に比べて骨盤が大きいですし、出産経験や女性ホルモンの影響で骨盤が歪みやすいんです。とくに出産では骨盤が大きく開き、その後3週間ほどかけて元に戻ります。でもきちんとしたケアをしておかないと骨盤は歪んだままになってしまいます。

最近は骨盤の中でもとくに仙腸関節と腰痛の関係には注目が集まっています。仙腸関節とは腰の一番大きな骨である腸骨と腰椎の下にある仙骨をつなぐ関節です。仙腸関節がズレると行っても数ミリ。でも関節のかみ合わせが悪いと痛みが出てきます。

ストレス

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人生いろいろあります、いいことばかりが起きるわけではありません。会社の倒産や大切な人との死別、病気、離婚などなど強いストレスにさらされると痛みがひどくなることがわかっています。

腰が痛いのは腰の神経が痛みを発信しているからです。そしてストレスは脳で感じることです。なので一見全く関係ないように見えますが、ストレスはアンプのような働きをするんです。実際はそれほど痛くないはずなのに、ストレスがあることでその痛みを何倍にも脳が感じてしまうんです。

脳には痛みをやわらげる仕組みが備わっています。でも慢性的な痛みがずっと続くと、痛みを感じる部分が過敏になりちょっとした痛みでも強く感じるようになります。

「あぁ仕事で失敗してしまった」「人間関係がうまくいかなくて・・・」「子育ての悩みってつきないわ」などとストレスがあるときは腰痛もひどくなりやすいです。腰痛とストレスはかなり密接な関係があると言えそうです。実際に生活環境が変わって人生を楽しむようになったら腰痛が消えた!なんていう話もよくあります。

腰の痛みにはメンタル面の影響も大きいと言われていて、慢性的な腰痛持ちの患者さんには精神安定剤や抗うつ剤を処方することもあるといいます。気持ちが楽になると痛みもやわらぐことがわかっています。慢性的な腰痛の原因は心の問題なのかもしれない、と覚えておくといいかもしれませんね。

姿勢

良い姿勢をいつでも保っていれば背骨の骨はキレイなカーブをえがき、腰への負担も最小限で済むのですが、姿勢が悪いと腰椎や筋肉へよけいな負荷がかかります。

それは夜、寝ている時もの姿勢も同じです。間違った布団選びをしていると、寝ている間中悪い姿勢でいて腰に負担をかけていることになります。

天気や気圧、湿度など

痛みを左右するのは血液の流れです。血液がスムーズに流れているときは痛みは感じにくいです。寒かったりすると筋肉が縮こまって筋肉内の血管が圧迫されます。すると血流が悪くなって筋肉疲労を起こし痛みがでます。

痛みの発生源はどこなのか?

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レントゲンなどの画像には異常が映らないと、たいてい原因不明と言われて湿布や痛み止めをもらうだけになります。原因がわからないと治らないのではと思いがちですが、あきらめないでください。画像には映らないだけで原因は必ずあるんです。

①椎間板(腰椎と腰椎の間に挟まってクッションの役割をしている)

正常なときは椎間板内には血管も神経が通っていません。でも椎間板は加齢や過度の運動・動作でヘタってしまい、それを修復するために椎間板内にも血管と神経が入ってきます。そして背骨を曲げた時などにその神経がつぶされ痛みが起こります。

②椎間関節(背骨同士をつないでる関節)

椎間板がつぶれるとその影響は椎間関節にでます。椎間関節にはたくさんの神経が通っているのでちょっとした刺激でも大きな痛みになるんです。例えば背中をそらすような関節に圧力を加えるような動きをするとキズつき炎症が起こります。

炎症とは身体が傷ついたところを治そうとする現象。体の中に異物などが入ると患部から化学物質がでます。この物質は患部を修復するために必要な血液を集めるため、血管を広げたリする役割があります。でもこの化学物質が神経に触ってしまうと痛みが生じるのです。

③仙腸関節(腰の一番大きな骨、腸骨と腰椎の下にある仙骨をつなぐ関節)

関節には多くの神経が通っているので、ごくわずかでも仙腸関節がズレてしまうと痛みを感じてしまいます。仙腸関節のズレはレントゲンなどで撮影してもわからないので医者がみてもわからないでしょう。また仙腸関節のズレによる腰痛はあまり多くないので医学界でもまだあまり重要視されていないようです。

④コリ

筋肉がこることで起きる腰痛もあります。筋肉がこるのも元をたどっていけば①~③が原因です。腰が痛いとそれをかばうためにいつもと違う姿勢や動きをしますよね、するとよけいな負担が筋肉にかかり筋肉疲労が起こります。血流が悪いと疲労物質がいつまでも残り痛みとなります。

また脳は痛みの伝達が腰からきた時に、「腰が痛いのならきっとこの辺の筋肉だろう」と勝手にカン違いしてしまうこともあるのだとか。するとこれ以上筋肉が傷つかないように筋肉を硬く収縮させます。これを繰り返すと筋肉がずっと緊張状態になってしまい、慢性的なコリになります。

ですから、マッサージや整体などを受けて腰痛が良くなるのは一時的なことが多いんですよね。マッサージで筋肉をほぐしてもらって血流が良くなると痛みがやわらぎますが、根本的な問題を解決していないので、また痛みがぶり返してしまいます。

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